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2007年10月01日

第1話 「 シングル・ファーザー娘三人   WABER FAMILY 」

セシリーによるナレーション :
「 携帯電話やインターネットが当たり前になっている現代(いま)を
 私は生きている。
 それが、当たり前ではなかった時代に私は、
 ‘ この街 ’で
 父さんと二人の妹たちと過ごした。 」

 @ウェイバー家・食卓・朝

デイジー
「 やだぁ!もう遅刻しちゃうー!。」

アル
「 いつまでも寝てるからいけないんだぞ〜、デイジー。」

デイジー
「 寝る子は育つのよ!ちゃんと起こしてよ!」

アル
「 ちゃんと起こしたってばよ、何度も、何度も、何度も、何度も、、、、、、」

デイジー
「 もう!何度もばっかり何度も言わないでよ!
 うるさいわよ怪獣親父!いってきます。」

学校へ行くデイジー

アル
「 父さんは怪獣じゃないってばよ。父さんは父さんdattebayo。
 たく、せわしない奴だなぁ。朝飯抜きじゃ昼迄もたないぞぉ。
 父さんはちゃんと、朝飯抜かないで食べたから昼迄もつもんねぇだ。」

セシリー
「 じゃ、あたしもいってきます。」

アル
「 気をつけてな、セシリー。」

学校へ行くセシリー

アル
「 じゃ、歯磨きをして幼稚園に出かけますかぁ、
 我がウェイバー家の末娘・エミリー。」

エミリー
「 うん!ママじゃない奴。」

アル
「 何処でそんな言葉覚えて来るんだ?
 確かに、父さんは、ママじゃない奴だ。男だから、それは正解(あっ)てる。
 でも、そんな言い方をしちゃいけないって何度も言ってるだろう?
 お祖母ちゃんが言っていたお父さんの言う事はきちんと守るようにとな。」

エミリー
「 はみがき、はみがき。」

アル
「 待て!ちゃんと聞きなさい!  …はぁ、男手で育ててるせいかなぁ… 」


 @ウェイバー家前

エミリー
「 いってきます。ママじゃない奴。」

幼稚園バスに乗り込むエミリー

アル
「 いっといで。 …また ママじゃない奴 って言いやがった。何とかしねぇとな。」

と、言いながら車に乗り込むアル

 @車内

アル 
「 アル、行きま〜す!」

カーステレオにカセットテープを入れ、流れてきた
ルイ・アームストロングが歌う

♪WHAT A WONDERFUL WORLD♪

を一緒に歌いだすアル

アル
「 〜♪I see trees♪ 〜 」

走り出す車

 @車内

アル
「 〜♪WHAT A WONDERFUL WORLD♪
 サッチモ、サイコー!」

アルが運転する車は、彼が働く工場の駐車場入口前に着いた

 @駐車場入口前・セキュリティー・ブース

警備員
「 よう、アル。今日も朝からゴキゲンだなぁ。」

アル
「 おぉよ。だがしかし、この俺をそれだけの男と思うなよ。
 俺のこの体にはいろんなモンが詰まってんだぞ。」

警備員
「 詰まってんのは、脂肪と未消化の食いモンだろ?」

アル
「 違ーーうっ!断じて違うっ。お前は間違っている。
 俺の体に詰まっているモンはビィィィィィッ!:SE:車のクラクション音なのだ!」

他の従業員
「 おい!早くしろ!このデブ!後ろが詰まってんだよ!
 朝の時間は$の如く大切なんだぞ!」

アル
「 あ、すんません。。」

車を動かすアル

アルの体に詰まっているモンが一体何であるのか判らず仕舞いだ。

 @ザイウォン学園・初等部・カフェテリア・昼

デイジー
「 あ"ぁ、お腹空いた。。。」

ランチを食べるデイジー

デイジー
「 あぁ、おいしい。 …今日は元気ないわね。どうしたの?エレノア。」

エレノア
「 そろそろ来るかも、…アレが。」

デイジー
「 …アレが!?」

エレノア
「 今、その前兆状態よ。」

デイジー
「 ついに来るんだ、…アレが。」

 @同時刻・ザイウォン学園・中等部・カフェテリア

木陰のテーブルで一人ランチを食べているセシリー

クリスティー
「 …ここ、いいかな?」

クリスティーに気付くセシリー

セシリー
「 …ええ、いいわよ。」

クリスティー
「 アタシ、クリスティー。よろしく。」

セシリー
「 あたしは、セシリーよ。」

クリスティー
「 何でこんな所で一人なの?」

セシリー
「 本を読みながら食べようと思ったから。あなたこそ何で一人なの?」

クリスティー
「 …アタシ、何か浮いてるっていうか… 」

セシリー
「 そうね、その格好じゃ、ここだとね。」

クリスティー
「 …アンタが、アタシと同じ におい がしたから声かけてみたんだ。 」

セシリー
「 におい?」

 @同時刻・ザイウォン学園付属幼稚園

一心不乱にお絵描きをしているエミリー

先生
「 はぁい、エミリー、お絵描きはそれくらいにしてランチを食べましょうね。」

エミリー
「 はぁい。」

 @同時刻・ケイトの店

ケイト
「 あ!ごめん、この席は遠慮して。」

客1
「 じゃぁ、俺は何処に座って食えばいいんだよ!」

客2
「 お〜い、お前の席は此処だ、パンチ。空いてるぞ、俺の隣が。」

客1
「 ちっ!ジョン、お前の隣なんて。」

客2
「 あっちの狭いカウンター席で食べるよりも、
 こっちの広いテーブル席で食べた方が気持ちがいいじゃないか。
 それに、
 この店で出入口から最も遠いあのカウンター席はなぁ、
 ケイトがお気に入りの、あの青い巨体専用の席なんだよ。
 気ぃ遣ってやれよ。」

客1
「 青い巨体専用?」

客2
「 ああ、そうだ。」

客1
「 何で?」
 
客2
「 この店は、ケイトそのものだ。店の一番奥のカウンター席に座らせるのは、
 あの青い巨体を、自分のそばに心の奥に大切に置いておきたい。
 っていう心の表れだ。」

ケイト
「 そんなんじゃないわよ。
 一番手前に座らせるより奥に座らせる方が邪魔にならないし、
 奥で引き止めて長居させて、オーダーをどんどん取る為よぉ〜。」

客1
「 恐いねぇ〜。」

ケイト
「 経営とは常に二手三手先を読むモノよ。
 資本主義の重力の下で、
 女が一人で店 経営(や)っていこうとしたら、これくらいやらないとね。
 で、注文はなぁに?パンチ。」

客1
「 いつもの。」

ケイト
「 御一緒にフライドポテトもいかがですか?」

客1
「 要らない。」

客2
「 来た!青い巨体だ! 」

ケイト
「 あら〜、アル、いらっしゃい。注文は?」

専用カウンター席へ向かって歩く青い巨体であるアルに、
こっちの広いテーブル席からオーダーを聞くケイト

アル
「 やぁ、ケイト。いつもの頼むよ。」

ケイト
「 御一緒にフライドポテトもいかがですか?」

アル
「 あぁ、頼むよ。」

客1
「 ゲ!アイツ、馬鹿!ケイトの策にまんまとハマッてやがる!」

客2
「 ケイトの重力に魂を囚われたゾクブツだ!」

客1
「 にしても、
 工場の制服の、
 あの青いつなぎに、
 あの黒い野球帽(キャップ)は合ってないだろう。
 鍔のあのギザギザ模様と
 ' M ’のあのロゴマークは一体どこのチームのなんだ?」

アル
「 あ"ぁ、お腹空いた。。。」

そこに居るのが当たり前かのごとく、専用カウンター席に座っているアル

ケイト 
「 はい、お待ちどうさま、いつもの。怪獣盛りよ。ウィズ フライドポテト。
 午後からもお仕事頑張って、怪獣父さん。」

アル
「 いただきます! あぁ、おいしい。」

ケイト
「 ふふ… 」

アルの青い巨体でも、カウンター席に座ってしまうと、
カウンターの中で立っているケイトと目線の高さは一緒にはならない。
アルは常にケイトを少し見上げ、
ケイトは常にアルを少し見下ろしている。
これが二人の関係だ。

アル
「 ところで、君まで俺の事、怪獣って… 」

上目使いに盗んで見てケイトに話しかけている青いアルの視線はなぜか
少年のように輝き眩しかった。

ケイト
「 だって、おもしろいんだもん。貴方のそのルックスとその食べっぷりは、
 まさに怪獣。
 ネーミングしたデイジーは天才ね。エイリアンじゃないところがいいわよねぇ。
 デイジーと口喧嘩してる時は、口から火ィ吐いてるの? 」

アル
「 デイジーは天才なんかじゃありません。ただの、お寝坊さんです。
 それに、火なんか吐けるわけないってばよ。NINJAじゃないってばよ。」

そう言って食べ続けるアル
アルの食べる姿を見つめているケイト

ケイト
「 …アル、あなたは、
 ‘ この街 ’で一番、
 あたしの料理
    を
    おいしく食べてくれる……。」

アル
「 実際、おいしいからねぇ。こんな、おいしい物食べられるなんて、
 ‘ この街 ’に引越してきて良かったよ。
 ‘ この街 ’で一番最初に出来た友達が君で良かったよ。」

ケイト
「 あたしもよ、アル。アナタは当店(ウチ)の売り上げ貢献度一番よ。」


○アルの灰色の脳細胞内○

あたしもよ、アル。アナタはウチの一番よ。


アルの耳にはそう聞こえ、そして、
彼の灰色の脳細胞の記憶領域(メモリーバンク)に
想いの込もった誤った個人情報が記憶されてしまった。

アル
「 (俺は、ケイトの一番だ。)」

少し見上げて、ケイトを見つめて微笑む、何も知らないアル

 @ケイトの店・夕方

アル
「 お疲れぇ。」

客が居ない、ケイト一人だけの店に入ってきたアル

ケイト
「 ハーイ、アル。お疲れ様。今日はどうだった?」

専用席に当然のごとくに座っているアル

アル
「 工場の中で機械の一部と成って働いた。昨日と同じさ。」

ケイト
「 はい、労働後に飲む アル専用赤いスペシャルドリンクよ。」

アル
「 いつもすまないねぇ、夜からの仕込みの時にさぁ。」

ケイト
「 いいのよ。アナタは一番だから。」

そう言われ微笑むアル

アル
「 いただきます。 
 おいしい!
 このドリンクは、
 労働で疲れた俺の体と心を潤してくれる
 ケイトが生んだ至福の極みだよ。」

ケイト
「 ふふ。見かけによらず面白いこと言うのよねぇ。何処でそんな言葉覚えてるの? 
 …ねぇ、アル。」

アル
「 ん?」

ケイト
「 昨日と同じ今日なんて無い。
 同じに見えても、どこかがきっと違ってる。」

アル
「 … 」

ケイト
「 そう思わないと毎日、人の為に料理なんか作ってらんないわぁ。」

アル
「 …そうだな。
 さぁてとっ、エミリーを迎えに行かなきゃ。ごちそうさま。$は此処に置くよ。」

専用カウンター席を立つアル

ケイト
「 まいど。」

アル
「 夜の営業も頑張ってな!」

ケイト
「 ありがとう。」

アル 
「 じゃ、また、あした。 See Ya Later.」

ケイト
「 待ってるわ。」

店の一番奥から出入口迄の距離を歩く、
怪獣のように大きなアルの背中を見ているケイト

SE:ドアの閉まる音

ケイト
「 …さぁてとっ、心を潤してもらったわ、夜もがんばろう。」

 @ウェイバー家・キッチン

アル
「 ただいまー。」

エミリー
「 ただいまー。」

セシリー&デイジー
「 おかえりなさい。」

アル
「 父さんが風呂からあがったら夕飯(メシ)だ。」

デイジー
「 いちいち言わなくったって解ってるわよ!いつものことなんだから。」

 @ウェイバー家・バスルーム

アル
「 風呂は命の洗濯だ。
 泡風呂はいいねぇ、
 労働で疲れた俺の体と心を潤してくれるリリンが生んだ至福の極みだよ。
 そうは思わないかい?」

 @ウェイバー家・キッチン

アル
「 ああ、さっぱりしたぁ!入浴後はやっぱり、マンゴープリンちゃんだよねぇ〜
。」

冷蔵庫を開けるアル

アル
「 ……、ファーッ!マンゴープリンちゃんが居ない!
 デイジー、おまえ、また食ったろ!」

デイジー
「 マンゴープリンちゃんが、デイジーと一つになりたい。って、
 あたしを呼んだの。」

アル
「 マンゴープリンちゃんはなぁ、
 男手一つでおまえたち三人の娘を育てている父さんに、
 労働に勤しんで疲れた体と心に潤いを与えてくれる、
 父さんの大好物なんだよ!
 それを、おまえは…
 デイジー、おまえの心に、父さんへの愛は宿っているのか!」

セシリー
「 あ〜ぁ、また始まっちゃったぁ…。」

デイジー
「 あたしだって、好きなんだからしょーがないじゃない!
 たかが、マンゴープリン1個の事で何よ!
 図体はデカいのに、心はちっさいのね!」

アル
「 たかが だと!
 マンゴープリンちゃんを たかが 呼ばわりすんなぁぁぁ!
 う”っ!」

突然の苦痛に顔を歪めるアル

セシリー
「 大丈夫?父さん。」

アル
「 …いつもの頭痛だ。直に治まる。」

デイジー
「 あたしのせいじゃないからね!」

アル
「 …分ってるう"ぅ、そんな事ぉ"。」

心配そうにアルを見ている、セシリー、デイジー、エミリー。

アル
「 もう大丈夫だ。さ、夕飯(メシ)にしよう。セシリー頼むよ。」

食事の支度をするセシリー。

 @ウェイバー家・食卓

四人
「 いただきます。」

アル
「 セシリー、今夜もおいしいぞ。」

セシリー
「 ありがとう。」

デイジー
「 あたしも手伝ってるんだけど。帰ってきた時に見たでしょ。」

アル
「 それは、ありがとう。
 早くセシリーの代わりが出来るようになって、おねぇちゃんを楽させてあげてくれぇ。」

デイジー
「 あたしには、才能無いもん。」

セシリー
「 大丈夫よ。」

アル
「 おねぇちゃんだってこう言ってる、がんばれ。」

デイジー
「 はぁい。」

アル
「 エミリー、今日は幼稚園どうだった?」

エミリー
「 おえかきしてた。」

アル
「 そうか。傑作は描けたか?」

エミリー
「 うん。」

アル
「 デイジーはどうだった?」

デイジー
「 昨日と同じ。」

アル
「 おい!
 昨日と同じ今日なんてないぞ。
 同じように見えてもどこかがきっと違ってるんだ。」

デイジー
「 あ、そうなんだ。」

アル
「 セシリーは?」

セシリー
「 友達が出来たかも。」

アル
「 友達か。そりゃ良かった。」

セシリー
「 ちょっと、ういてる子。」

アル
「 ういてるのか?うぅん、それはどうだ?」

ほどなく

四人
「 ごちそうさまでした。」

アル
「 さぁ、WOTA(ダブリュー・オー・ティー・エー)を観るぜ。エミリー一緒に観るか?」

エミリー
「 みる。」

セシリー
「 あたしとデイジーは部屋に戻るから、食器洗いよろしくね、父さん。」

 @ウェイバー家・居間

アル
「 まっかせなさぁい!」

ソファに座り、
エミリーと共にWOTAを録画したビデオテープを観始めるアル

アル
「 おもしれぇてばよ!おもしろいなぁ、エミリー。」

エミリー
「 うん、ママじゃない奴。」

アル
「 父さんの事を ママじゃない奴って呼ぶの禁止ィィィ。」

 @ウェイバー家・キッチン

一人で食器洗いをしているアル
するとそこへ、

セシリー
「 父さん、手伝う。」

アル
「 今、終わったところだ。」

セシリー
「 。。。そう。」

アル
「 …、何か飲むか?」

セシリー
「 うん。」

冷蔵庫からマンゴージュースを取り出しコップへ注ぐアル
それを見ているセシリー

アル
「 ほれ。」

セシリー
「 ありがと。」

アル
「 無理に食器洗いを手伝わなくていいんだぞ。食器洗いは父さんの係なんだから。」

セシリー
「 別に、無理じゃないよ。…手伝いたいから。。。」

アル
「 そうか。」

 @エミリーの部屋

エミリーの寝顔を見て寝た事を確認するアル

アル
「 おやすみ、また、あした。 See Ya Later. 」

エミリーの寝顔にキスをするアル

 @セシリー&デイジーの部屋

セシリーとデイジーの寝顔を見て寝た事を確認するアル

アル
「 おやすみ、また、あした。 See Ya Later.」

セシリーとデイジーの寝顔にキスをするアル

 @アルの寝室

ベッドの中から見慣れた天井を見ているアル

アル
「 昨日と同じ今日なんてない
 かぁ、じゃぁ、明日はどんな日なんだい?
 う"!」

突然、胸の苦しみに襲われるアル

アル
「 …今度は胸かぁ…。…苦しい…。…1日に2回も…くそぉぉ… 」


つづく


THIS IS ONLY THE BEGINNING .



次回 『 女の敵 』

デイジー
「 女の敵 」


「 戦雲が、アルを呼ぶ 」



□ エンド・ロール □

STARRING

アル・ウェイバー( バズ・マイヤー ) : 富田耕生

セシリー・ウェイバー( エレナ・スコットフィールド ) : 坂本真綾

デイジー・ウェイバー( マイア・トンプソン ) : 大谷育江

エミリー・ウェイバー( ウェンディー・スウィックス ) : 矢島晶子

ケイト・リプリー( ジェイン・ウィープ ) : 戸田恵子


SPECIAL GUEST STAR 

ジョン( ラリー・ウィルコックス ) : 田中秀幸

パンチ( エリック・エストラーダ ) : 古川登志夫


posted by 仮面ヒッシャー電脳< 俺、創造! 〕 at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 第1シリーズ MYD:T −新米親父と三人の娘たちと−  全13話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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